ブロンプトンを購入してみませんか?(前編)

私のブロンプトン(2021年8月) BROMPTON
BROMPTON

けんけんです。
みなさん、折りたたみ自転車 ブロンプトン(BROMPTON)に興味が湧きましたか?
そんな皆さんに向けて、私的にお伝えしたいと思います。

ブロンプトンを買うぞ!という前に

ちょっと待ったーーー!

自転車には必須、または必須に近いモノがあります。

私的にブロンプトン(自転車)以外に最低限必要なモノを並べてみます。
・フロント/テール(リア)ライト
・カギ
・ヘルメット
・自転車保険
・空気ポンプ

この記事を読めば、ブロンプトンを購入する前に必要なモノが解ります。
合計するとそれなりの金額になりますので、ブロンプトン本体以外にも資金の準備が必要なのです…

1.フロント/テールライト

夜、無灯火の自転車とすれ違って、危ない思いをしたことないですか?
道路交通法では、夜間や視界が悪い条件において自転車にテールライトまたは反射板を取り付けることが義務づけられています。
(実際は規則や施行細則が都道府県で違うようです)

ライトは走行時に夜間に自身の視界を確保する役割と、霧やトンネル内、夜間に他者から自分を認識してもらう役割があります。

ブロンプトンは標準でフロント(前面)に白色、リア/テール(後面)に赤色のリフレクター(反射板)が付けられていますが、ライトを追加した方が、自身の安全を確保する上で有効です。

ブロンプトンはライトおよび装着する場所が折りたたみ機構により限定されてくるので、失敗したくない方はショップに相談・依頼するのがよいでしょう。
(ブレーキに影響がでる専用ブラケットは特に。理由はこちら

ライト選びのポイントですが、以下が参考になるかと思います。
・フロントライトは、300lm(ルーメン)以上、テールランプは20lm以上
・ブロンプトン側に付ける部品も必要なので、付けたい場所も意識する
・機能性(配光性能、コネクタ規格など)やデザイン、色で選ぶ
・充電や電池交換が不要のハブダイナモ オプションも選択肢に入れる

ご参考までに、私のブロンプトンのフロント/テールライトは以下を装着しています。

種類    製品名ブロンプトンへの装着場所
フロント
ライト
CATEYE VOLT800
[HL-EL471RC]
ブレーキキャリパー付近に付ける専用追加パーツ(ブラケット)
テール
ランプ1
CATEYE SYNC WEARABLE
[SL-NW100]
サドルバック(Bandito Bicycle Bag[旧形])
テール
ランプ2
knog BLINDER LINK REAR (Rack)リアラック(H&H Titanium Rear Carrier[Ver.1]) 反射板装着部分へ直接固定

2.カギ(自転車用ロック)

自転車の盗難ですが、警察庁の認知で年間12万件以上、一般刑法犯の約2割を占めているそうです。
世にある犯罪の中での2割はすごい率だと思います。

ブロンプトンは高級自転車ですが、標準でカギがついていません。
目を離さないよう、また目を離しても盗難がしずらいよう、駐輪の際は最大の注意を払ってください。

目が行き届く範囲にブロンプトンがあれば、盗難にあう可能性をグッと下げれます。
カギはその機能をもって盗難の可能性を下げる役割を持ちますが、絶対ではないことを理解ください。

店内持ち込み

カギの選択の前に、ブロンプトンなど折りたたみ自転車にしかできない盗難防止方法があります。
それは 店内持ち込み です!

輪行袋などを使い自転車にカバーをかける事で、店内や他の方を汚したりする可能性を下げる事ができるため、持ち込みのハードルが下がるお店もあるかと思います。

駐輪時、まずはお店の迷惑にならないか判断、お店や施設へ持ち込み許可を得て、店内持ち込みを検討してみてください。

カギ

カギに関して、かなり選択が難しいです。
ダイヤル式は総当たりでいつかは解除されるでしょう。カギのワイヤーはいつかは切断されるでしょう。
そう、カギはいつかは壊される/外されるのです。

可能な限り切断などの物理破壊に強い、犯罪者の盗難しようとする意思を削ぐ、堅牢なカギを選択すべきです。
またダブルロック(複数のカギを使用する)、施錠の仕方の工夫(地球ロック、ボルトクリッパーが通る隙間をなくす)などの手段も有効です。

堅牢なカギはデメリットもあります。
・堅牢なカギは基本的に重い (1kg以上します…)
・キー型のカギは解除キーを紛失すると外せない
・U字ロックはサイズが小さいと使い勝手が悪く駐輪場所を選ぶ
など悩ましいことも多々あります。

現状、軽く・小さく・柔軟で・堅牢なカギはないと思っていいでしょう。

どのようなカギを選ぶかはリスクバランスになるかと思います。
参考になるブログを記しておきます。ぜひ一度、確認してみてください。
Bicycle Security Lab

3.ヘルメット

2023年4月から改正道路交通法により、ヘルメットの着用は努力義務になりました。
自転車事故で死亡した約7割が頭部に致命傷を負っており、致死率は着用していない場合と比べて2.2倍とのことです。
ヘルメットを着用することは、自身の命を守るために大変重要です。

ブロンプトン用のヘルメットを検討されている方においても、デザインよりフィット感を優先した方がよいと思います。
努力義務化に際して、各社ヘルメットのバリエーションが多くなりましたので選択肢が増えましたね。

選び方のポイントは以下になります。
・「SG(製品安全協会)」や「JCF(日本自転車競技連盟)」の安全基準適合品を選ぶ
 (過去、BWCイベントでハードシェルのヘルメットを使用する旨のアナウンスがありました)
・実物のフィッティングをして、サイズ感の確認、隙間の有無を確認する
・日本人の頭部にあったモデル(アジアンフィット)を選択する
・ベンチレーション(空気穴)はあった方がよい。
 少ないと頭部が蒸れますが、デザインを優先するかはお好みで
・ストラップ(顎紐)はワンタッチで外せるタイプがよい

フィッティングについては、OGKのヘルメットガイドも参考にしてください。
参考までに私は OGK KABUTO KOOFU BC-VIAのM/Lサイズを使っています。
耐用年数を超えているので、ぼちぼち買い替えを検討ですかね…

4.自転車保険

条例による罰則はありませんが、自転車保険の加入が義務化されている地域は、2021年10月1日時点で34都道府県・2政令指定都市となっています。

自転車保険は、自転車に乗られる方はぜひ入っておくべき保険と考えています。
加入される保険は、傷害保険と個人賠償責任保険がセットになった保険とし、事故の相手も自分自身も補償されるものがよいでしょう。

日本損害保険協会が公開している「知っていますか?自転車の事故 ~安全な乗り方と事故への備え~」2023年8月版 が参考になります。

他人にケガをさせてしまったとき、補償が数千万円になることがあります。
この賠償責任は未成年といえども責任を免れることはできません。
以下が自転車での加害事故事例における判決認容額となります。

判決認容額事故の概要
9,521万円男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。
9,330万円男子高校生が、夜間、イヤホンで音楽を聞きながら無灯火で自転車を運転中に、パトカーの追跡を受けて逃走し、職務質問中の警察官(25歳)と衝突。警察官は、頭蓋骨骨折等で約2か月後に死亡した。
9,266万円 男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突。男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残った。
6,779万円 男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず走行し交差点に進入、横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突。女性は脳挫傷等で3日後に死亡した。
5,438万円男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡した
自転車での加害事故例

そんな賠償額、ウソでしょ? とか、自分はそんなことにならないよ!という方もおられるかと思いますが、転ばぬ先の杖として加入をお勧めします。

参考までに、私は以下の保険に入っています。月々 \380~ (本人型 2023/10月時点)
eサイクル保険(自転車利用者向け保険)
保険はたくさん種類があるので、ご加入されている生命保険との組み合わせや家族構成、補償額や付帯サービス、自動更新を見比べてください。
自身のライフプランに合ったモノを探してみたり、見直しをしてみてください。

5.空気ポンプ

自転車トラブルで一番多いのは何かご存知でしょうか?
そう、パンクです。
自転車のタイヤチューブは自然と空気が抜けるため、出発時に空気が抜けた状態で路面を走ると、リム打ちや異物を拾いやすくなりパンクの原因になります。

そのため、出発前には空気圧とライトの充電確認を忘れずにする習慣をつけた方がいいと考えます。
これをするだけで、私のブロンプトンは10年間、外出先では1度しかパンクを経験していません。
(それほどヘビーにライドしていないこともあるかもしれませんが)

そのため、一家に一台は空気ポンプを用意するのがよいと考えます。
選び方のポイントは以下になります。
・フロアポンプであること
・米式バルブ対応であること(ブロンプトンのタイヤチューブの標準は米式であるため)
・ブロンプトンの小さなホイール(16インチWO ETRTO「349」)でも取り回しよく、使いやすいこと
・適正な空気圧を入れるため空気圧計が付いていること

内装ハブの後輪がパンクして、チューブ交換する修理はなかなか大変ですので、出発する前にはぜひ空気圧をチェックしてください。
外出先でのパンクリスクが大きく下がると考えます。

参考までに私は以下の空気ポンプを使っています。
LEZYNE SPORT FLOOR DRIVE 3.5
自宅の自転車は仏式と米式のチューブが混在しているため、どちらにも対応している製品を使っています。

6.まとめ

車体を買う前に事前に揃えておくべきモノ、いかがだったでしょうか?
ブロンプトン本体以外にも必要なモノ、特に安全に配慮したモノを挙げてみました。

昨今、自転車や自転車の関わる環境によるトラブルが可視化され多くなったと感じています。
新たな条例や判例、知ることにより準備ができることもあります。
購入を前にしたワクワク感に水を差してしまって恐縮ですが、一読頂ければと思います。

後編は2024に発売される車両を含めて、どんな選び方した方がいい?ということに対して、自分なりの意見を発信できればと思っています。